床下バックロードホーン 華麗なる第2弾

床下バックロードホーンの第2弾は、第1弾の「床下コンクリートバックロードホーン」のお客様についての弊社のレポートをご覧になったオーナー様からのお問い合わせから始まりました。第1弾の現場を一緒に見学・試聴に訪れ、それを踏まえながら、お客様のお好みも反映させしつつ完成させたのがこの第2弾です。床の上に露出したエンクロージャーはバックロードホーンの空気室とスロート部分。そこから床下のメインのホーンに接続して床に開口しています。床下のホーン部分は建物の基礎と一体化しており、コンクリートでできた極めて強固なもので、床下バックロードホーンのコンセプトのキモとなっています。

第1弾の床下バックロードは超絶ハイスピード&大音量で、音楽ソースはもちろん、大太鼓や大砲などの超低域までを含む、普通のスピーカーでは再生が難しい音源までも余裕を持って、かつ大音量で再生します。今回の第2弾は、それよりもほんの少しだけ穏やかに、ジャズの音源を気持ちよく奏でるスピーカーを狙い、ほぼ狙い通りの状態に仕上がっています。私自身も火入れ直後の音しか聴いていませんから、まだまだ変化していくはずですが、今後どのように変化していくのかが今から楽しみです。

製作は建築と同時進行

このスピーカーは床下の基礎部分もエンクロージャー(ホーン)の一部として働いています。ですからスピーカーは住宅そのものと同時進行で製作(建築?)が進んできました。お話しを頂いたのは今からおよそ1年半前。そこから、オーナー様のお好みを把握するための試聴、建築士さんたちとの打ち合わせ、建築現場の確認などを経て、完成に至っています。 

床のホーン開口部は安全面を考慮してフタ付きです

今回選択したスピーカーユニットは Fostex FE208NS残念ながらすでに生産終了となってしまいましたが、無くなる前に入手していたものを使用。鳴らしはじめは部屋もスピーカーも新品ですから、しばらくは急激に変化していくことになると思います。(FE208NSは最初からかなりのパフォーマンスを発揮するスピーカーですが)

私が聴いたのは最初のほんのわずかな音出しのみ。今後、部屋もスピーカーも馴染んだころに再訪して、成長した姿をレポートできると良いと思います。

事情によりラックの後ろにセッティングされることが決まっていたため、150cmを超える長身だ。そのため少しだけ前傾姿勢。

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