オーディオテクニカのインシュレーター AT6098a と AT6098 を比較する


オーディオテクニカ AT6098 は小型スピーカー向けのインシュレーターです。直径20mm、高さ11mmで、フラフラしない硬めの質感がお気に入りでした。この2025年9月、AT6098 の後継らしきモデルが発売されていましたので、そちらも購入してみました。新型の型番はAT6098aです。

AT6098a/AT6098

仕様の比較

新型と旧型のサイズはほとんど同じです。ステンレスにSlimFlex(ウレタンフォーム)が組み合わされているのが新型、旧型は真鍮にハネナイトなので、素材は全面変更です。素材そのままの色になっているので、分かりやすいですね。

形式名ベース材吸収材サイズ(直径×高さ)質量(実測)耐荷重/1個
AT6098aステンレスSlimFlex(ウレタンフォーム)20×11<mm>23.7g5kg
AT6098真鍮ハネナイト20×11<mm>24.6g5kg

実際の動作と違うことは承知の上で、底面(リング状の振動吸収材が貼ってある)でテーブルを軽く叩いてみたところ、全く違う音でした。新型は「トントン」、旧型は「カツカツ」という感じで、明らかに新型の方が吸収材の部分が柔らかいです。動画も撮ったのですが、後述の理由で誤解を招く可能性があるので公開は控えておきます。

再生音にも明らかな違いが

AT6098a(新型)は雑味なく、美しく柔らかな音調でなめらか。AT6098(旧型)は少し雑味は残るもののタイトで力強い感じです。もちろん他の要素も影響しますので、どのようなケースでも必ずそうなるわけではありませんが、相対的に判断するとそのようなイメージです。

ここまで違いがはっきりしていると分かりやすくて良いのですが、今回の比較で気になるのは旧型の経年変化です。新型は買ってすぐの個体ですが、旧型は数年間使用したものですから、もしかするとハネナイト部分が硬化しているかもしれません。8個組を3セット、都合24個持っていますが、全て同じ状態です。

新品どうしを比べてみないと、純粋な比較としてはどうかと思いますが、すでに使用されている方が新型に交換する場合は、私が比較したのと同じ条件になると思いますので、参考になるかもしれません。前述の通り、インシュレーターの効果は他の要素も複雑に絡みますから、効果の出方はそれぞれ違うと思います。比較的安価なモデルといえますので、気になる方はトライしてみるのも面白いかもしれません。

なお、ワンサイズ上のAT6099aもラインアップされていますが、1個あたりの耐荷重は同じです。AT6098aは8個入りなので片chに4個使った場合は20kgまで、AT6099aは6個入りなので、片chに3個使いとなり15kgまで。トータルでは小さなAT6098aの方が対応範囲は広くなっています。

最近のテクニカさんのパッケージはデザインが統一されていて格好いいです