こんなスピーカーなら見たことある(2)  小型スピーカーで生音をリアルに再現する[XP85a]

XP85a

小型スピーカーで生音をリアルに再現する

Fostex FF85WKを使った小型バスレフ[XP85]を作りやすく再設計してみた。FF85WKの標準エンクロージャーは3.5L、fb92Hzのバスレフだが、それよりもさらに小さく、fbも下げた設計で、小型でもレンジ感のある音を狙う。サイズもチューニングも標準バスレフの方が理にかなっており、限界(付近)まで低域をフラットに再生、アライメントにも忠実だ。XP85(a)では小型化を狙うと同時に、fb以下で急降下するバスレフの特性を考慮して、あえてチューニングを下げてみた。結果、シミュレーション上では標準バスレフと比べると70Hzでは約4dB、40Hz〜50Hzでも約5dB大きな音圧が稼げている。聴感ではポップスの量感は今一つのところあるが、ジャズやクラシックの低音は量感は無くても引き締まっており、音階が感じられる。より低いところまでレスポンスがあり、小型ながらもどことなく暗騒音(まではいかないか?)が感じられ、サイズとしてはスケール感もある。しっかりとしたスタンドを使って空間に浮いたような状態にセッティングすると、小型スピーカーならではの音場表現を如何なく発揮する。デスクトップに設置した場合は背後の壁(デスクが壁際にある場合)やデスクの反射によって低域の量感がアップ。ポップスなどもそこそこ楽しめるようになる。オリジナルはFF85WKだがFE83NV2でも良い。ユニットの違いが分かりやすく出てくる。NVより前のFE83EnやFE83EよりはNV以降向けか。

板材は9mmのMDFを使ったが、小型なので強度は十分。MDFの場合は何らかの仕上げは施したい。ダクトは塩ビパイプのVP30を使用。一般向けに再設計したXP85aではバッフルを2枚重ねにしてザグリ加工なしでダクトを固定できるように工夫した。オリジナルでは外観も見た目重視でバッフルを引っ込めるデザインとしたが、音響面だけ考えればやらない方が良い。汎用設計のXP85aではシンプルな板組みとしている。見た目は作り手の好みや工作力によって工夫すると良い。

吸音材はお好みだが、実際に製作したものは底面に粗毛フェルト、裏板から両側板にかけては密度8.5kg/m3程度のポリエステル(高さ12cm、2cm厚)をはわせた。吸音材は部屋の状況や好みによってベストが変わるので、試聴しながら必要に応じて調整する。

XP85(FF85WK取付時)

主要材料

  • 使用ユニット・・・フォステクス FF85WK(×2)または フォステクスFE83NV2(×2)
  • MDF(600mm×900mm以上)・・・ 1枚(9mm厚)
  • その他・・・ターミナル, 配線材, 吸音材, 接着剤, 丸木木ネジ(×8)

*図面については細心の注意を払って作成していますが、完全に誤りがないとは申し上げられません。実際に製作される際には十分ご確認の上、自己責任にてお願いします。ただし、できる限りのサポートはしますので、ご連絡をいただけますと幸いです。
*本作品は設計のみで、未製作ですが類似モデルを製作し確認済です。
*本作品は一般の方が製作することを前提にしています。弊社で特注製作する場合は一部設計を変更します。
*図面の利用は個人のご利用に限ります。商用利用は禁止です。
*図面のご利用に関するご相談、製作に関するご相談はこちらからお気軽にどうぞ。